「全部の問題に取り組めているからOK」ではない。「どうせ半分しか着手できないから戦略を考えても意味ない」でもない。
国語のテストの点数は、読む力と解く力そのものだけで決まるものではありません。
同じ読解力でも、どの問題からどんな順番で解き、それぞれにどれくらい時間をかけるかによって、取れる点数は大きく変わるのです。
たとえ全部の問題に取り組めていたとしても、解く順番を工夫することで、より正確に解くことができる可能性があります。
反対に、半分くらいしか着手できていない状況だとしても、問題を取捨選択することによって、着手率も正解率も上げられるかもしれません。
最適な解き方は一人ひとり異なります。
この記事では、解く順番や時間のかけ方について、「基本はこのやり方がおすすめ」または「このような状況の生徒さんには、このやり方がおすすめ」という形でお伝えしています。
生徒さんの状況と照らし合わせながら、ご本人に合った戦略を考えていただくうえで、一つの参考情報としていただければと思います。
そして何よりお伝えしたいのは、戦略を考えること、つまりテストにどう向き合うかを自分で考えること自体にとても大きな意味があるということです。
入試本番でも、限られた時間のなかで状況を見て戦略を立て、その場で調整していく力が必ず必要になります。
ふだんのテストも、その練習の場だととらえて取り組んでみてください。
本記事がその一助になれば幸いです。
大問がいくつあるかを確認する
テストが始まったら、まず大問がいくつあるかを確認しましょう。
大問の数や出題形式は、これまでのテストのものと変わることがあるからです。
たとえば組分けテストや週テストの大問は4つであることが多いですが、詩や短歌が出題されて5つ以上になることがあります。
また、最近の6年生の週テストに、長文読解が1つだけで、大問の数が計3つであるものが出題されました。
「これらの確認をせずに、大問が4つだと思い込んでいて時間配分に失敗してしまった」という失敗談も耳にしたことがあります。
入試問題でも、大問の数が過去問と異なるということは多々あります。
たとえば、直近の2026年入試でも、開成中学の大問が2題から1題に変更されました。
受け慣れている形式の問題であっても、大問数はしっかり確認するようにしましょう。
解く順番の考え方
ここからは、解く順番についての考え方を項目ごとに見ていきましょう。
知識問題から先に解く
漢字や語句などの知識問題は、本文をじっくり読まなくても、知っていればすぐに答えられます。
読解問題に時間を取られて知識問題を解く時間がなくなってしまうのは非常にもったいないので、知識問題の大問から解くのがセオリーです。
漢字が極端に苦手で半分も取れないといった事情がない限り、知識問題から解きましょう。
これまでの四谷大塚の組分けテストのように知識問題が最初にある形式であれば、そのままの順番で解けば大丈夫ですが、これまでの合不合判定テストでは最後に配置されていました。
入試問題でも、最後に配置されている場合がありますね。
これらの場合も、ページをめくって知識問題から先に解くように心がけましょう。
ただし、漢字が大問として独立しておらず文章中の傍線部の漢字として出題されている場合は、その文章を読み終わった直後に解きましょう(組分けテストなどではこのような出題はされていませんが、入試にはよく出されるスタイルです)。
なお、設問の途中に語句や文学史などの知識問題がまぎれていないかを探す必要はありません。
探す時間がもったいないため、順番に解いていただければ大丈夫です。
説明文と物語文の順番
読解の大問は、生徒さんの得意・不得意をふまえて解く順番を考えましょう。
①どちらかが得意な場合
得意なほうから解くのをおすすめします。
得意なほうにしっかり時間を使い、残った時間で苦手なほうの問題に取り組むようにすると、高い点数を取りやすいからです。
②どちらも得意な場合
説明文から解くのをおすすめします。
物語文は答えの根拠をどこまで探すべきかの見極めが説明文よりも難しく、1問あたりにかける時間の調整がしづらいという傾向があります。
どちらも得意であれば、根拠がはっきりと書かれていることが多く解きやすい説明文から先に解いて、残りの時間で物語文にあたりましょう。
③どちらも苦手な場合
物語文から解くのをおすすめします。
たいてい物語文のほうが読みやすく、登場人物の気持ちなどをストレートに問う出題では点数を取りやすいからです。
<本文を通読するかどうかの判断>
どちらから解くのかという話に関連して、本文の読み方の話もします。
本文は最初から最後まで通して読んでから解くのが基本です。
特に、物語文は絶対に通読してください。
全体を通して登場人物の気持ちの流れを追うことが必須だからです。
ただし、説明文はどうしても内容が難しくてつかめない場合や時間がない場合は、読まずに解き始めてもよいです。
しかし、通して読んだほうが正確に解きやすいので、読まないことが当たり前になってしまわないように気をつけてください。
読む時間があり、読んで意味がつかめるときは、通読すべきです。
通読しない選択をする場合は、本文を中途半端に読もうとせず、設問を読んでから傍線の周りを中心に読むという戦略に潔く切り替えたほうがよいです。
たとえば、読み進めて傍線がきたら解くといった中途半端な解き方は、デメリットのほうが大きいのではないかと考えます。
どっちつかずにならないよう、通読するならしっかり最初から最後まで読み、通読しないなら設問ごとに必要な部分だけ読むようにしましょう。
記述問題を後回しにする
記述問題は、内容を考えて解答にまとめるまでに時間がかかりやすい設問です。
まともに取り組むと、1問で10分から15分かかることも珍しくありません。
そのため、いったん後回しにしてほかの問題を解き終えてから、残った時間で取り組むのが基本です。
後回しにすることによって、残り時間を見てから取り組めるので、その時間に合わせて書き方を調整しやすくなります(具体的な調整のしかたは「時間配分と取捨選択」の<記述問題>の項目でお伝えします)。
特に時間が足りなくなりやすいタイプの生徒さんは、記述問題を後回しにするのがおすすめです。
記述は全体の最後に回すのが理想ですが、後回しにするとかえって気になって集中できない場合や、物語文と説明文を行ったり来たりして混乱してしまう場合は、文章ごとにその設問のなかで最後に回す形でもかまいません。
大切なのは、ご本人にとってやりやすい進め方であることです。
なお、国語がかなり苦手な生徒さんの場合、記号問題よりも記述問題のほうが点数を取れることがあります。
簡単な記述問題は傍線の近くを書き写すだけで部分点がもらえたり、気持ちを表す言葉が合っていれば点数になったりするからです。
こういったケースでは、記述問題は優先して取り組むようにするとよいでしょう。
このように、一人ひとりのご状況やお考えに合わせて判断していただければと思います。
ちなみに、これは解く時間に加えて、テスト中の戦略に気を配るキャパシティにも余裕のある方向けのアドバイスですが、記述問題を飛ばすときは、問題にはひととおり目を通して「だいたいこういうことを聞かれている」と把握しておくのが理想です。
そのようにすると、記述の難易度が予想できて時間配分がしやすく、また設問を順番どおりに考えていくことで本文の理解が深まります。
そのため、記述問題そのものは飛ばしても、解答の方向性だけは考えておくのがベストです。
時間配分と取捨選択
解く順番が決まったら、次に意識したいのが時間の使い方です。
国語のテストでは、「限られた時間のなかで取れる点数を最大にする」という考え方をすべきなので、うまく時間を使うことが点数アップのコツとなります。
すべてを解き切る必要はない
テストでは、必ずしもすべての問題を解き切る必要はありません。
「取り組んだ問題の数 × その正解率」がもっとも高くなるように解くことを意識しましょう。
たとえば、1〜2問取り組めなかったとしても、取り組んだ問題が全体の9割で、正解率も9割であれば、得点率は8割程度になります。
反対に、すべての問題に取り組めても正解率が7割なら、得点率は7割です。
一方で、正解率が9割でも、取り組めたのが全体の8割なら、得点率は7割程度にとどまります。
逆に、正解率が8割でも、すべての問題に取り組めれば、8割を得点できます。
「取り組んだ問題数」と「正解率」のバランスが崩れている方は、それを是正していきましょう。
たとえば、早く解こうと焦りすぎて、正解率を落としてしまうタイプ。
解き切れないことや空欄を作ってしまうことを極端に恐れ、つねに気持ちが焦った状態で解いてしまい、本来なら解けるはずの問題まで落としてしまう生徒さんはけっこういらっしゃいます。
必ず全部を埋めなければいけないというわけではありませんから、空欄を怖がりすぎず、少し落ち着いて、解くと決めた問題の正解率を下げないことを優先しましょう。
それから挙げられるのは、正解率を9割から95%に上げようと、根拠をていねいに探しすぎてしまうタイプです。
ていねいに解くこと自体はよいのですが、その結果として時間が足りなくなり、残りの問題への取り組み方が雑になったり、そもそも着手しきれなかったりすると、かえって全体の点数は下がってしまいます。
このタイプの場合は、完璧を求めすぎず、スピードへの意識を高めた方が、全体の点数は上がりやすいです。
また、いずれにしても、0点を避けようとしすぎて答えがわからない問題や手間のかかる問題に時間をかけすぎないようにしましょう。
大人でも、強く意識して時間管理のルール決めをしておかないと、得意な問題で解けないときなどに焦って時間をかけすぎてしまうことがあります(わたしが公務員試験を受けたときの実体験です……。そのときは運よくカバーできましたが、時間配分はひどいものになってしまっていました)。
生徒さんたちには、どんなに焦っても、解けなくて悔しくても、決めた時間配分を守ることを強く意識してほしいです。
ということで、ここからは具体的な時間配分の話をしていきます。
時間配分の戦略
テストの時間配分を考えるうえで読む時間と解く時間がありますが、今回の記事では読みにかかる時間の詳細については割愛します(あまりに長くなるので)。
ざっくりと読みの時間の目安だけお伝えすると、四谷模試では、テキスト型の縦長のレイアウトであれば1ページ2分程度、横長のレイアウトであれば1ページ2〜3分くらいで読めていればOKです。
以下の項目のそれぞれの時間配分は、上述のスピードで読める方の目安となっていることに留意してください。
補足ですが、もし得点率9割を目指すのであれば、前者を1分程度、後者を1分台で読むことが求められる場合もあります(参考程度にお伝えすると、わたしはそのくらいの速さで読んでいますが、それでも記述で完璧な解答を目指すと、解き終わるのはたいてい制限時間ギリギリです)。
<記号問題>
本番では、1つの問題に長く立ち止まりすぎないことも大切です。
目安として、記号問題で2〜3分ほど考えてもわからない問題は、とりあえず絞れた選択肢のうち一番合っていそうだと思うものを書いておきましょう。
そのうえで、あとで戻ってこられるように問題用紙に印をつけておくと安心です。
また、「本文の内容として適切なものを選ぶ」といったタイプの設問は、問題によっては一つひとつの要素を本文から探す必要があり非常に時間がかかるので、ぱっとわからなければ後回しにしてください。
<記述問題>
理想は、「本文のどこを使うかの印つけを行う→解答を作成して字数を数える→指定字数内になるべく多くの要素が入るように調整する」という手順で、解答用紙に書く前に、書く内容を決めてからていねいに解くことです。
ただし、そのためには本文を非常に速く読むことや、記述問題以外の問題を手早く解くことが前提になります。
ですから、時間が足りないときは無理にこの手順で解こうとせず、残り時間に合わせて簡略化してかまいません。
目安は次のとおりです。
①時間が十分にあるとき(たとえば60文字以内で7分以上のとき)
上の理想の手順どおり、字数を数えて入れる要素を調整してから書く。
②時間はそれなりにあるとき(たとえば60文字以内で5分程度のとき)
字数をていねいに数える作業は省いて、目分量で数える。
③かなり時間が足りないとき(たとえば60文字以内で3分以下のとき)
とりあえず書き始めてしまい、一文字でも多く書いたうえで「。」のついた文の形で提出できるようにする。
ちなみに、四谷の採点では文字数が大幅に足りないときでも部分点がもらえる採点となっていました(以前確認した採点方法のため、現在・今後も変わらずそのような採点方法であるとは限りません)。
<抜き出し問題>
抜き出し問題は、答えを探しているうちに時間が経ってしまう、いわゆる「沼にはまる」ことが起こりやすい設問です。
そのため、抜き出し問題は時間の使い方をよく考える必要があります。
抜き出しを解くときは、まず「どこを探すか(場所)」と「どんな内容を探すか(内容)」を予想してから探しに行きますが、予想の精度によっておおよそ次の4つのパターンに分けられます。
①内容と場所がはっきり予想できるとき
「あのあたりにあった、あの言葉が入る」とはっきり予想できるときは、その言葉を探しに行くだけなので、すぐに見つかるはずです。
②なんとなく内容が予想できるとき
「なんとなくこういう内容が入りそうだ」と予想できるときのうち、場所の予想もついている場合とついていない場合があります。
場所がわかっているときはそのあたりを、わからないときは傍線や空欄の前後の、同じ話題や関連の強い話題のところを確認します。
そのあたりを探しても見つからないときは探すのをやめましょう。
少なくとも、1つの空欄に対して3分以上探さないようにしてください。
③入る言葉はほぼ決まるのに、場所がわからないとき
これは、抜き出し問題でありながらコロケーション的な考え方で解くべき問題で、本文からすぐに見つけるのが難しいタイプです。
この場合、思いついた言葉が本当に本文にあるかを探しに行くのは、記述をふくめたほかのすべての問題を解き終えてからにしましょう。
※コロケーションについてはこちらの記事に詳しく書いておりますので、ぜひご覧ください。
④場所も内容も予想がつかないとき
傍線や空欄の前後の、同じ話題や関連の強い話題のところをさっと見て、わからなければすぐ飛ばしましょう。
予想がついていない段階で探し続けると、非常に時間がかかってしまいます。
テスト中の戦略に気を配るキャパシティに余裕があれば、この4つを区別して時間の使い方を工夫できると素晴らしいですね。
それが難しい場合は、とりあえず「抜き出しは1つの空欄につき3分以上かけたら使いすぎだ」ということだけ意識すればOKです。
4つを区別する考え方と、3分ルールだけの考え方の中間として、「3分以上は考えすぎ。ただし内容の予想がついていないときは、3分にこだわらず確認すべきところだけ確認したらすぐ次に進む」という考え方をするのもよいですね。
また、③については実際にそのような問題が出たときに、例外的な問題としてお伝えするのでもよいでしょう(ちなみに、世田谷学園の出題でよく見かけました)。
ときどき、「抜き出し問題が非常に苦手」という生徒さんもいらっしゃいます。
その場合は一律で「抜き出しは後回し」とするのも一つの戦略です。
抜き出しが苦手な場合は、テキストや過去問などを利用して、抜き出し問題の特訓をしましょう。
弊塾でも、入試問題の過去問やオリジナル問題を適宜用いて、「この問題は抜き出し問題のよい練習になるからやってみよう」などとアドバイスをさせていただいています。
<漢字>
漢字は、10問をできれば1分台で終わらせるのが目標です。
わたしの生徒さんたちにも1分台で書けている方がたくさんいらっしゃるので、大人にしかできないことではありません。
学年の目安としては、6年生なら2分、5年生なら2分半、4年生なら3分くらいまでには書き終わりたいところですね。
書き終わらない場合、原因は次の3つのどれかであることが多いです。
①学習したはずなのに思い出すのに時間がかかっていること
この場合は、漢字練習の質または量を改善しましょう。
テスト前日に漢字の問題に取り組み、正しい採点で満点が取れていれば、たいていの問題はすぐに書けるはずです。
②どうしても思い出せない問題を考えすぎてしまうこと
潔く諦めて最後に回しましょう。
意外と、漢字で粘ってしまう生徒さんもいらっしゃいます。
国語全体で満点を取ることは基本的に無理なので、1点の失点にこだわりすぎないことが大切です。
出題範囲が決まっているテストなら、次までにもっと勉強してください。
もし範囲が決まっていないテストなのであれば、わからないものはわからないので、なおさら1つの問題に固執するのはやめましょう。
わからないものはわからないと割り切ってかまいません。
また、最後に回したとしてもそのことが気になって「時間を作って思い出さないと」と思いすぎないようにしましょう。
③書くのが遅いこと
書くのが遅いケースについてパターン分けしてお伝えしていきます。
まず挙げられるのは、単純に「速く書く」ことを意識していないだけのパターンです。
この場合は「速く書けばいいんだよ」と伝えるだけで改善することがあります。
採点で見られるのは、とめ・はね・はらい、突き出るか突き出ないか、異なる漢字に見えるレベルにバランスが崩れていないか、といった字形そのものの違いです。
これらの違いは採点に影響しますが、それ以外の見た目の美しさは関係ありません。
ですから、美しさにこだわりすぎている生徒さんはそのこだわりを捨て、速く書くことを意識すべきです。
次に挙げられるのが、どんなに頑張っても目標の速さで字を書けないパターン。
このタイプは、まず読むスピードや解くスピードがどのくらいであるかを確認してください。
読むスピードに問題がなく(前述の「時間配分の戦略」の内容を参考にしてください)、解くのにかかる時間も特別遅いと感じなければ、ほかの能力と比べて「書くこと」に苦手さがあると考えられるため、漢字の書き取りの回数を増やすなどして速く書けるようにしていきましょう。
漢字を覚えるのは得意で、ふだんあまり書かずに覚えているという生徒さんもいます。
速く書く力は漢字だけでなく記述問題を書くときなどにも関わってくるので、早めに練習しておきたいところです。
漢字に限らず、慣用句などやほかの科目の単語の書き写しでもかまいません。
たくさん手を動かしていきましょう。
読みにも解きにも時間がかかっている場合は、後述の「時間が大きく足りないときの取捨選択」の内容をご覧ください。
<文法・語彙>
文法と語彙問題は即答できるように勉強しましょう。
じっくり考えて解いてしまっている場合は、学習が足りない可能性が高いです。
問題の質や量にもよりますが、全部で3〜5分程度で解けるようにしましょう。
四谷の組分けテストや週テストでいう大問2に短めの文章題が出題されている場合、その問題も合わせて8分前後で解けていれば、よいペースで解けていると言えるケースが多いです。
<見直し>
残り5分くらいになったら、いったん手を止めて、解答用紙全体を一度見渡し、解き忘れがないかを確認しましょう。
わからなくて意図的に空欄にしているところ以外に、うっかり未記入のままになっている箇所がないかをチェックします。
このとき、記号問題は、わからないときでも空欄にしてはいけません。
必ず何かしらの答えを書いておいてください。
一方で、抜き出し問題は空欄があってもかまいません。
生徒さんに対して、単に「空欄はダメ」と伝えると、抜き出しも絶対合ってなさそうだと思いながらも埋めてしまうことがあります。
それは時間の無駄なので、「抜き出しは空欄でもよい。記述は何かしら書けるなら書く、本当にまったくわからないなら空欄にする。記号は絶対に空欄を作らない」と明確に伝えるようにしてください。
残り1分になったとき、まだ記述問題を解いている途中であれば、記述が書きかけのまま終わってしまわないよう、まず仕上げることを優先してください。
その他、解きかけの問題があれば、区切りのよいところまで取り組みましょう(難しくて飛ばした問題は無理に取り組まなくてよいです)。
残り1分の時点で解き終わっていて(または1分の間に解き終わって)時間があるときは、もう一度解答用紙を見て空欄がないかを確認します。
さらに、抜き出し問題は漢字を間違えると0点になってしまうため、抜き出しを中心に漢字のミスがないかをチェックしましょう。
時間が大きく足りないときの取捨選択
ここまでは、ある程度のスピードで読み、解けることを前提にお話ししてきましたが、そもそも時間が大きく足りず、すべてを解き切るのが難しい生徒さんもいらっしゃいます。
たとえば、本文を1ページ読むのに5分程度かかるような場合です。
このようなときは、あらかじめ取捨選択の方針を決めておきましょう。
有効な戦略はご本人のタイプによって変わります。
特に書くこと自体が遅い場合は、記述問題はすべて捨てるというのも一つの方法です。
これは、書くことに時間がかかるぶん、記述の負担が大きいタイプです。
書くことだけが特別に遅いわけではないなら、記述問題は簡単な問題以外は捨てるというのがちょうどよいかもしれません。
それでも足りない場合は読解問題のうち得意なほう(物語文か説明文)に注力し、もう片方は言葉の意味、接続詞、指示語など、本文の内容を読まなくても取れそうな問題に絞って解く形になります。
なお、まともに取り組めない問題があまりにも多い場合は、そもそも今のテキストやテストのレベルがご本人に合っているかを考える必要もあります(この点についてはこの記事以外の形でいつか詳しく取り上げたいと思っています)。
時間を計りながら解く
テストで適切な時間配分で解くことができるよう、練習としてふだんの演習のうちから時間を計り、読みと各問題にどれくらい時間がかかっているかを確認しましょう。
おすすめは、タイマーのラップ機能(iPhoneやiPadの時計アプリにはついていることを確認しております)などを使って、読む時間と設問ごとの解く時間を計ることです。
そして、それぞれの問題にどれくらい時間をかけるべきかを考えること自体が、テストに向けての対策となります。
解く時間を計ったものを塾や家庭教師の先生に見せれば、「この問題はこういう風に考えるともっと速く解けるよ」「この問題はそんなに速く解ける問題ではないはずだから、もう少しじっくり考えよう」といった、より細かなアドバイスをいただけるかもしれません。
弊塾では、読む・解く時間を意識すべきフェーズだと判断した生徒さんには、時間を計ってきていただき、それをもとにした戦略をお伝えしています。
まとめ
解く順番と時間配分は、読解力そのものとは別の、いわば「テストの受け方」の力です。
そしてこの力は、あらかじめ自分なりの方針を決め、ふだんの演習でくり返し練習することで身についていきます。
ご本人が本番で実力を出し切れるよう、解く順番や時間の使い方について、ご家庭などで一度話し合ってみてください。
追伸:5年生の組分けテストに関するこちらの投稿もぜひご覧ください。

